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Google の画像を見る力に関心

グーグル、写真管理ソフト「Picasa」にウェブアルバム機能を追加 - CNET Japan


Googleウェブアルバムサービスである。毎度の Invitation 待ちでまだ試せていないが、さすがはGoogleと言いたくなる機能やサービスが発表された。かゆいところに手が届くサービスというか、画像というものに対する目の付け所というか、ただ関心するばかり。Googleブランドへの私の洗脳分を差し引いてもである。

まずは写真の管理と公開について。

「ユーザーはシェアしたい写真を選んで、ボタンをクリックするだけ。これで写真はオンラインで公開される」

また、ユーザーが「unlisted」モードを選択すれば、写真は公にはされない。この場合も特殊なリンクを知らされた人は、アップロードされた画像にアクセスすることが可能だ。

例えば、旅行先で撮った写真をネットに公開したいが、この写真とこの写真は一緒に旅行に行った人にしか見せたくないし、さらにあの写真だけは非公開にしたい、でも写真の管理は「旅行」でひとまとめにしたい。写真をWebに置くことが一般的になったから今だからこそ、このような要望は当然あるだろう。

写真を撮った後にやりたいことを思い浮かべると、

  1. 写真を管理したい(アルバム)
  2. 写真を公開したい(Web、ブログ)
  3. 写真を加工して見たい(スライドショー、印刷)

あたりが挙げられるだろうか。最近のサービスは何でもかんでもブラウザ一つでやってしまおうというという風潮がある(それ自体は非常に興味深く楽しいが)。2番の公開はそれが目的であるからよいとして、1番についても基本的にはWeb上。Flickrフォト蔵Riya もクライアント側にはアップローダーソフトが提供されるだけで、写真の管理という意味でサービスの及ぶ範囲は全てWeb上である。(Flickrは使っていないので間違っているかも)

もちろんWebであれば、どのPCでもという別の意味での一元管理は達成できる。しかし何でもかんでもWebで、アクセスはブラウザからとしてしまうことで、上記の旅行の例ような、より贅沢な要望が出現しそれを解決ことが難しくなっている。やろうとすると複雑になりすぎるからである。

今回のPicasa

  • 管理はクライアントで。ブラウザではなく専用のツールで使いやすく。
  • Webでの公開の指定は「unlisted」モードや「特殊なリンク」で臨機応変に。
  • それらをつなぐ機能を追加した。

というスタイル。もちろんPicasaを買収して、まず写真管理ソフトをリリースして、次にWebアルバムサービスを始めたというビジネス上の理由は大きいにせよ、これらのソリューションは上記の要望に応えてくれる。


次に、画像の検索について。

アップロードされたアルバムは公開され、Gmailのアカウント毎に整理される。そのため、アップロードしたユーザーのGmailアカウントを知っている人ならば、そのアカウント情報を頼りに画像を見つけることができる。

メールアドレスで写真を検索できる。換言すれば、画像に「所有者」というメタ情報を「自然と」付加させてしまう。画像検索にはまだまだ技術面で課題が多いという現状と、一方でよりリッチなサービスを望むユーザとの間にあるギャップを埋めるすばらしいアイデア、見事なソリューションだと思う。Googleのことだから、きっとGoogle Image 検索とのシナジーも視野に入れているはずだ。

画像認識(パターン認識)には「次元の呪い」という学習パターン数に関する現実的な問題がある。どんなに賢いアルゴリズムを考案しても最初の答え(教師データ)はどうしても数をそろえなければならない。しかし画像にメタデータを付けることは非常に面倒な作業である。ユーザーに負担をかけることなく適切なメタデータを付加させる仕組みは今後ビジネスでも重要なテーマとなるであろう。

追記

Going My Way: Picasaから写真をWebに保存公開できるPicasa Web Albums
Going My Way さんに実際に使用した様子が写真つきでレポートされていました。また、容量や料金についても指摘されています。