Schi Heil と叫ぶために

hiroakiuno's blog

ダリ回顧展と美術のテスト

中学の頃の美術のテストに画家の名前をひたすら覚えろというのがあった。どの絵が好きかとかではなく、ただ教科書の小さな写真と外国人の覚えづらいカタカナの名前を一致させるという暗記作業。それに何の意味があるのが良く分からず、とにかくそういうのが嫌いだったあの頃。でもダリの絵は好きですぐに覚えられた記憶がある。

上野の森美術館ダリ回顧展に行ってきた。
http://www.fujitv.co.jp/events/art-net/photo/go_315_01.jpg*1

ダリといえば私はどろっと垂れた時計の絵を思い浮かべる。上記の絵は今回のダリ回顧展の広告やチケットにも載っている作品で、垂れた時計はカマンベールチーズのイメージなんだとか。美術館ってこんなに混むのかというぐらい人がいたが、センスゼロな私には全く理解できない作品から、どこかで見た気がするもの、そして何か良く分からないが思わず立ち止まって見てしまうものまでかなり多くの作品が展示されており楽しめた。

最後に気づいたのがおそらく中学の教科書に載っていたはずの絵が展示されていなかったこと。上記の絵と似ているのだがなんか違う気がした。帰って調べるとそれは「記憶の固執」という作品だった。

そしてその絵から20年たって描いたものが上記でタイトルを「記憶の固執の崩壊」というそうだ。意外に中学のテスト役に立ってるじゃん。

それから20年が経ち、第2次世界大戦原子爆弾という世界を破滅に導くような事件を経験したダリは、さらにあらゆるものが消滅するという信念を強くしたのである。それゆえに、題名に原子核の崩壊を意味する言葉を用いたのであった。

http://www.fujitv.co.jp/events/dali2006/works.html

Webで見つけた次の質問。

私は写真のように時間軸を止めてしまうのではなく、時の流れまでも一枚の絵に表現したかったのではないかと思って見ていたがどうやらそんな単純ではなかったようだ。