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Schi Heil と叫ぶために

hiroakiuno's blog

「Googleについて知りたかったすべてのこと」を読んでなんとなく思った無料と有料の境界のこと

Picasa を無料で提供している理由が loss leader *1 だけではちょっと足りないんじゃないかとか、Google 全体と Facebook 一個を比較して、Google の方が範囲が広いから Google の勝ちという説明は安易だとか、いくつか突っ込みたくなる箇所はあるが、今日までの Google の行動に理由を後付けし、Google という存在を頭で理解するための資料としては非常によくできた資料だと思う。特に Mobile 戦略や DoubleClick の買収の説明が分かり易いと感じた。

スライドの16枚目の

Google global strategy allows strong indirect monetization of its product

というあたりで少し思ったことを。例えば GmailPicasa の容量アップもそうだし、このブログの有料オプションもそうだが、サービスの基本機能は無料にして特別な機能を有料にするというビジネスモデルがある。このときどこまでを無料にするのかというライン決めは非常に難しい判断だと思う。Google の場合はビジネス規模が他の Web 企業とは比較できないくらい大きいので、一つのサービスを丸ごと無料にしてもトータルで考えればよいというのもあり、ほとんどのサービスが無料の方向に振れているが、一般的にはセンスが問われる部分である。無料部分を増やす方向に持っていくと有料オプションの魅力が減っていくし、逆にほとんどの機能を有料にしてしまうとそもそもユーザーが集まらないというジレンマになる。最近結構うまいところで分けているなと感じたのは CookPad のレシピ検索で、ユーザーが投稿したレシピを新着順に見るのは無料だが、同じレシピを人気順にソートするには有料という分け方。すべてのコンテンツが見れるのには違いないので無料ユーザーとしては文句を言いにくいのがにくいところ。

ところで、有料方向にベクトルを振るとそもそもユーザーが集まらないという問題は何も目新しいことではなく、従来のビジネスでは当たり前のことで、普通これを解消するには宣伝をする。つまり広告を出す。Web 企業のビジネスモデルの柱が広告だとして、その広告を載せるプラットフォーム(例えばCookPad)の価値を高めるために、自らも別の広告(雑誌とか別のWebページとか)を使って宣伝する。そう考えるとサービスの無料化はこの宣伝料の形式が変わっただけのものと言える。

何が言いたいのかというと、無料・有料のバランス決めは、全部無料モデルが一番左にあって全部有料モデルが一番右にある一本の線分ではなく、一番右と一番左を結び全部有料モデルと全部無料モデルを隣り合わせにした輪になっているのではないかということ。有料部分を増やした分だけ結局宣伝費がかかるので、二変数の最適化問題と言えるのではないかというのが思ったことの正体だったが、書いてみると当たり前のことのような気がしてきたのでタイトルに何んとなくをつけてみた次第。まあもう少し気楽に考えましょうか。

*1:客寄せ商品という意味らしい