ドメインも東大は u-tokyo.ac.jp なのに京大は kyoto-u.ac.jp。昔からなぜこんなところが違うのか気になっていたが、二つの意味の違いについて書かれている本を見つけた。出版はずいぶん前だけど今でも売れている結構有名な本らしい。
- 作者: マーク・ピーターセン
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1988/04/20
- メディア: 新書
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理屈としては University of XXX は、XXX が地名であれば問題ないが、例えば明治大学のように地名でないものに University of Meiji としてしまうと英語としては間違い (of は所有や直接的な関連を表すため)。一方 YYY University は地名であろうがなかろうが使える万能型。結局、東京も京都も地名なので、University of XXX スタイルでも YYY University でもどちらでも正しい。結局なぜ違うのかに対してはわからなかったが、どっちが正しいのかについては長年の疑問が晴れてすっきりした。
以下、本題とは関係ないおまけ
この本、これ以外にも役に立つポイントが多く書かれていて、かなり実践的なものとしては、
- 「特に、…」という日本語を "Especially, …" とするのは間違い。"In particular, …" なら OK。
- 「したがって、…」を "Therefore, …" と書くのは大げさすぎる。コンマをとればまだまし。
などがある。特に "Therefore, …" は仕事でもよく使っていたので、これを読んでからは絶対にコンマをつけなくなった。
最後に therefore と似た「したがって系」の副詞が最後三章にわたって書かれていているが、整理しないと覚えられないのでまとめておく。例文など興味のある方は書籍をどうぞ。
- accordingly
- 「…と一致して、…に応じて、…に相応して」の意味が強い。accord が "to be in harmony with (調和する)" という意味なので、「ある状態に合わせる」という意味。
- consequently
- consequence が「結果」や「帰結」という意味なので、「ある状態の当然の結果として」という意味。
- as a result
- consequently の代わりに使える
- therefore
- 「その理由で」という意味で、推論の正しさや精密さを示し、数学や法律などの格式ばった文章に目立つ。accordingly や consequently よりも硬い。
- so
- 口語。「だから」くらいの意味。
- because と since
- 「A。したがって、B」は「A なので B」ともいえる。この場合 because や since が使えるが、受験英語で習った as や "…, for" は使うべきではない。
- thereby
- "by way of that place (その辺を経由して or そのルールでやってきて)" というのが本来の意味なので、「それによって、そうしたために」という意味。"by that"という意味。
- hence
- 因果関係を示し、"as a logical inference from this fact (このことから、常識にして)" や "for this reason" あるいは "therefore" という意味。thereby が「ある行動によって」であるのに対して、hence は「ある状態によって」。
- thus
- "in this general way (このようにして、こうして)" という意味。