少し気に入っているので去年と同じタイトルで。今年も CES を自分なりにまとめておこうと思う。
といいながらいきなり変な雑感からで申し訳ないが今年の CES はなんだかまとめづらい。この手のレポートを書くとき私がよく使うパターンは、今年のトレンドはこれとこれで、それ以外で自分の目にとまったのがこれだと書くスタイル。これまでも、去年の CEATEC も CES もそのパターンで自分の中でうまくストーリーが描けた。今年はちょっと違う。主要な展示を挙げろと言われればスマートテレビ、ウルトラブック、タブレット・スマホが三大テーマだと思う。でも裏のテーマは日本メーカーの苦戦だと思う。
最後の朝鮮日報の記事なんか開くと「飛躍する韓国、躍動する中国、地をはう日本」という表現から始まっている。日本人にはカチンとくる表現だが、実際のところ韓国勢は当然のこと中国勢も追いついてきたなんていってる場合じゃないみたいだ。
明らかに主役は Samsung と LG だった。Samsung と LG が大型有機 EL テレビを発表したのに対して、日本メーカーが追従しなかったという1点だけ見ても今までと何かが変わってしまった。GIZMODE の記事によると Samsung のブースは夏休みに家族連れて遊びに行きたいレベルだそうだ。
Samsung巨大ブースは、もうブースという段じゃないです。広場、別館、街レベル。現地の米Giz記者なんて「夏休みに家族つれて遊びに行きたいレベル」と褒めちぎってます
[ #CES2012 ]ベスト・ブース(ギャラリーあり)
もちろん震災があった円高だったで去年の日本はほんと大変だった。でも韓国メーカーは待ってくれなかったみたいだ。一方中国に目を向けても、
- ハイセンスのアイTV、CES で「価値革新賞」を受賞
- “コピー”水準だった中国ITがサムスン・LGを猛追(1)
- 「CES 2012」レポート 一つのテーマで自社製品を分かりやすく訴える中国勢、革新的な製品も展示
という感じで、CES の賞をとっているばかりか、二番目の記事を読むと、
CESに参加した韓国企業の関係者が「ソニーとノキアを抜いたが、レノボと華為(ファーウェイ)がすぐ下まで追い上げてきた」と緊張する理由だ。中国企業の技術力とデザインはまだ韓国レベルに達していない。しかし‘単純コピー’のレベルは越えたという評価だ。
というのが実際の現場の声のよう。
マイクロソフトが今年限りで CES から撤退することを表明しアメリカで行う CES 自体の意義も薄れてきている。
元々アップルのいない CES。そういえば CEATEC にはアップル・マイクロソフトのみならず、韓国・中国もいなかった。