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書評 - 最後の大奥天璋院篤姫と和宮

大河ドラマの方はちょうど今日篤姫が江戸に発つシーンだったが、この本を読むと篤姫が御台所になった背景には、五代将軍綱吉の養女竹姫が島津家に嫁いだところから話がずっと繋がっていることが分かる。

最後の大奥 天璋院篤姫と和宮 (幻冬舎新書)

最後の大奥 天璋院篤姫と和宮 (幻冬舎新書)

超簡単にまとめると、

  • 島津継豊と竹姫(五代将軍綱吉の養女)が結婚。
  • 島津重豪(継豊の孫)と保姫(一橋家徳川威尹の娘)が結婚。
  • 十一代将軍家斉と茂姫(重豪の娘)が結婚し、島津家から御台所が登場。
  • 島津斉彬(重豪のひ孫)と英姫(一橋家徳川斉敦の二女)が結婚。

という流れがあっての天璋院篤姫の誕生である。その辺をふまえないと、関ヶ原以来天敵のはずの島津と徳川が仲良くなったり、幕末に向けてまた敵同士になるのが理解できなくなる。

ところで格上の家から格下の家に嫁に行くことを降嫁(こうか)といらしい。将軍家の竹姫が島津家に嫁ぐのも降嫁ならば天皇家の和宮が徳川家に嫁ぐのも降嫁である。時代を反映した変わった言葉である。