Schi Heil と叫ぶために

hiroakiuno's blog

書評 - 絶対ハイビジョン主義―これからが楽しいテレビ生活


著者は有名な AV 機器の評論家。となると私が期待したのは、

たとえば、黒をもっと沈めたい場合、「黒レベル」を下げるだけでは、色まで濃くなって細かな模様が見えなくなりますから、同時に「色の濃さ」を薄くしてやるとか。こういったノウハウが分かってくれば、画質調整はより面白くなります。

というような、専門的だけど基本的な知識。最初本屋で見つけた時は24pとか黒の再現性という用語が飛び込んできて、それが新書らしく分かりやすく説明されていたので購入を決めたが、そういった記述も上記程度にとどまっており、やはり教科書ではないので全体的には物足りない部分があった。ハイビジョンって何?というところから書かれてはいるが、実際そのレベルの人が読むにはちょっとついていけない内容だし、かといって技術的な内容を期待しすぎると結構さらっとした紹介にとどまっていて、ターゲットとしている読者層がややはっきりしていない。ただ、ハイビジョンへの進化の歴史とかテレビを購入する時のポイントは分かりやすく書かれているので、1個か2個知識をゲットできれば儲けものくらいで読むと結構よいかもしれない。図やグラフも全然なくてブログっぽい。