今回の Apple の発表を黒船来航に例えた記事。面白い。
だが、AVC系デバイスについてはもう、世界を隔てる壁など存在しないのだ。家電メーカー社員ってのが、何となく江戸時代末期の武士のように思えてきた。
確かに iPod には十分黒船クラスのインパクトがあった。黒船を見た当時の人たちの感想は「大変だ」「何か良く分からないが世の中が変わるぞ」という予感だったと思うが、まさに今我々はその瞬間にいるのかもしれない。幕府が既得権益をいくら守ろうとしても開国という時代の流れは止めなかったように、インターネットの巨大な波は避けられないのだ。そう考えるとライブドア事件がちょっとだけ蛮社の獄に見えてきたりもする。ほりえもんはさしずめ渡辺崋山や高野長英といったところか(そこまではいかないか)。
ところでその後幕府に代わって日本を牽引したのは長州・薩摩である。これらの藩は当初は攘夷の立場だったにも関わらず、西洋を相手に戦争しボロ負けしたのをきっかけに一気に開国に目覚めた。iPOD、iPhone で日本のメーカーは目を覚まさなければならない。さもなくば白虎隊のような悲劇を生んでしまうのだ。
ところでジョブズのプレゼンの中で google と yahoo をゲストに招き平等に紹介しているシーンがあった。Macworld というお祭の中の話ではあるが、ライバル同士である両者と平等に握手している姿は薩長同盟を斡旋した坂本龍馬にも見えた。