知り合いが小説を書いたというので読んでみた。いつもと変わらぬメンバーが飲みの席で先生先生とからかっていたので、一緒になって騒いでたけど、聞けばダ・ヴィンチ文学賞の大賞に選ばれたそうで、改めてこういう記事を見るとすごいと思う。
内容は彼女らしいやさしいストーリー。読み始めの印象は意外に淡々と進むなという感じだったが、途中途中の丁寧に言い改めたりしているちょっとした一文が、きっと微妙なニュアンスを伝えようとしているのだろうとか、いやきっとそこまで深く考えてなくて素直にそうなったんだろうとか思わせる。作者を知っている読書って不思議な気分だ。ただ、読み進むにつれていつの間にか彼女のワールドに入っていく。私の場合なんとなく自分が通っていた高校の駅の近くの情景が自然と思い浮かび、ゆうこさんと富田くんはその近くのパン屋にいた。
「次も長編で……と考えています。今度は働く女性の話も描きたいし、あと、京都で学生時代を過ごしたので、京都の女子大学生を主人公にしたものも描いてみたいですね」
よし、次の飲み会は朗読会にしよう。
- 作者: 瀧羽麻子
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2007/08/01
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