Schi Heil と叫ぶために

hiroakiuno's blog

HTML5 の光と陰

HTML5 の非常に分かりやすいプレゼン資料。

プラグイン無しで HTML5 + JavaScript だけで何でも書けるようになる。一つ作ればそれがどんな機器でも動くようになる。この事実はもちろんユーザーとしての我々には明るい光だろう。Web の進むべき方向としても明るい。ただ光があるところに陰があるというか、どうしても陰のことを考えてしまう。

まず陰は PC メーカーを含む家電メーカーに対してかかる。なぜならクライアント機器はディスプレイとブラウザだけがあればよいという土管化がますます加速するから。ネットにつながる機器なら何でも同じ。商品の違いはディスプレイのサイズくらいとなれば機器では差がつかない。つまり儲からない。

さらに陰はコンテンツやアプリケーション開発を仕事にしている人にもかかるのではないだろうか。どんな機器でも動くようになるという事実は一見従来の移植の苦労から救われハッピーに思えるが、言い換えればそういった苦労で飯が食えなくなるので、新たな飯の種を見つける必要がある。敷居が下がった分レッドオーシャンになりやすいというのは 昨日の記事 と同じ話。

クラウド + HTML5 + JavaScipt + (HTML5対応)ブラウザという組み合わせの有効性
グーグルが賭けるHTML 5の未来 − @IT

繰り返すが進むべき方向としては正しいし、正しい方向に進むのは止められないのだと思う。ただ長い目で見て経済というか儲かる人が増えるのかという意味ではプラットフォーム自体を抑える会社だけに光が当たり、プラットフォームの上下(アプリと機器)には光が当たるように思えない。さて日の当る所にどうやってもっていくべきか。