Schi Heil と叫ぶために

hiroakiuno's blog

会議の限界

4/29の日経朝刊より。記事自体は震災や国会ネタに結びつけていた話だったが、この部分はあるある教養ネタとして使える表現だと思う。

そこでの結論がこの世界から動きを奪いかねないというものだ。会議で決まったのだから、今更文句をいっても始まるまいというかたちでの思考の停止。

あらためて MStar すごい

この日経の記事非常に参考になったので記録しておく。

(ほんとによく調べてあると思ったら日経エレの2月20日号の再編集だったみたい。まあ気にせず。)

まず ASSP という単語。MediaTek や MStar は ASSP ベンダーと呼ばれるらしい。ちなみに ASIC と ASSP の違いは以下の通り。

  • ASSPは、特定の顧客用にカスタマイズされていないため、顧客を限定せず、複数の顧客に汎用部品として提供することができるという利点がある。多くのメーカーが参入している製品の部品などをターゲットに作られることが多い。
  • ASSPに対して、顧客の要望に応じて設計・カスタマイズされた部品がは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)と呼ばれている。

ASSPとは (Application Specific Standard Produce): - IT用語辞典バイナリ

比較して描かれているアメリカ企業の衰退の歴史も分かり易い。

かつて市場を支配した米国企業は、元気がない。老舗の米Zoran社は英CSR社に買収され、一時トップシェアに立った米Genesis Microchip社は伊仏合弁のST Microelectronics社に買収され、それぞれ事業再構築が進められている。米Trident Microsystems社は、2012年1月に破産を申請した。Intel社は、2011年11月にテレビ市場から撤退している。

売り上げシェアはこんな感じだそうだ。
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MStar がなぜここまで大きくなったのかの理由を二つ挙げている。

  • 第1は、テレビ用品種に事業の焦点を定めた上で、客先として韓国企業を重視したこと。
  • 第2は、「ターンキー・ソリューション」(詳しくは後述)の有効性を熟知した上で、それに必要な膨大な業務をこなす若手技術者に対して積極的に報酬を支払ったこと、である。

MStar の業務の仕方。Sumsung や LG に張り付いて仕事しているらしい。

MStar社はSamsung社に納入を始めた当初こそ「要求に応えきれないこともあったが、今では画面のユーザー・インタフェースを一部改変する以外、顧客の手を煩わせないことが多い」(MStar社の従業員)という。

MStar社は、FAE(フィールド・アプリケーション技術者)などとして韓国人社員をSamsung社に20人ほど、LG社に10~20人ほど、それぞれ張り付けている。

Sumsung の全部というわけではないらしい。

Samsung社は高級機にASICを採用しているので、MStar社の納入対象は低~中級機に限られる。

ターンキーってカギ回すだけという語源だったんだ。知らなんだ。

「お客様はカギを回すだけ、ASSPベンダーがすべて面倒なことをやります」という事業モデル

かなりの学歴社会らしい。

若手のうち、優秀か否かを決める圧倒的に大きな要因は、学歴である。「臺清交成」(成は成功大学)と呼ばれる一流大学の大学院を卒業しているとMStar社では「資深(senior)」という肩書きが付きやすく、月給が1万台湾ドル(2.7万円)アップする。台湾の物価は日本の半分ほどなので5万円アップに相当する。

福利厚生と言えば google が有名だが、MStar のお見合いサービスもすごい。

お見合いサービスは、「最高の福利厚生」と社内の一部で言われるほど好評だ。これは人事部が1年に1回ほど男性社員に提供するもので、「25歳」「百貨店勤務」といった女性のプロフィールを人事部が社員に通知する。それに関心を持った男性が応募し、後に長テーブルを挟んで次々相手を替えながら会話できるというもの。「うちの社員は働きまくりだから、他業界の女性と知り合う機会がない。ホントありがたいシステムだよ」(男性エンジニア)。

MediaTek や MStar に就職すると兵役を免除されるらしい。

台湾では、ハイテク企業が人材を確保し選別する上で、兵役が非常に有効に機能している。「研發替代役」という制度があるためだ。軍隊に1年3カ月入隊する代わりに、台湾政府が認めた大学院を出て、認定された企業や研究機関で約3年勤務すれば兵役を果たしたとみなされる。

エリート特別扱いというのも人間の豊かさという側面ではどうかと思うけど、そんなのやだやだと言ってもビジネスではそういう会社や国と戦っていかなければならないわけで、日本企業はきれいごと言いましたが負けましたとならないようにしないといけない。マジで。

ベストバイの不調と東芝の携帯撤退

家電メーカー全体が厳しい状況なのは多く報道されているが、小売りも同じでアメリカのベストバイですらそうらしい。

ベストバイは「もう液晶テレビやゲーム・コンソルのビジネスは昔の栄光の日々に戻ることは無い」という前提の上でかなり抜本的なリストラクチャリング計画を始動しています。

だそうだ。ベストバイですらそんな状況、いわんやry)である。

売上目標を達成できていない店舗をどんどん閉鎖し、コストを下げる事を目指します。

なぜならより有利な価格を消費者に提示しなければ来店時にスマホを利用して比較ショッピングを行う消費者の新しい消費態度について行けないからです。

確かに、家電量販店で実際にモノを見て、店員に質問だけして、その後より安くて郵送までしてくれるネットで買うケースは増えた。この前買った加湿器もちょっと前に買った電子辞書もそうだった。特に比較的小物は Amazon が異常に安かったりする。家電量販店としてはただの見世物になっているわけで、しかも買いに来る人はネットでみたんですけどこれより安くならないですかと来る。割に合うはずがない。

ところで、そんなベストバイというかアメリカ市場でも、スマホはまだ成長市場とのこと。

現在のアメリカの家電市場はスマホ、タブレット、Eリーダーだけが成長しており、ゲーム・コンソル、ゲーム・ソフトウエア、ノートPC、テレビなどの売上は落ち込んでいます。

それもあって、3日前に報道された東芝の携帯撤退は自分としてはかなり意外だった。家電全体が低迷とはいえ携帯はまだ降りるわけにはいかないものだと思っていたので。そもそもスマホ・タブレットが主役になって破壊王として他の家電を低迷させているわけでもある。そんな主役から撤退というのは結構驚きだった。ただ日本だけ考えてもふと周りを見渡せば電話売るだけの専門店にどんだけ金かけているだという携帯ショップが至る所にある。しかもそれを0円で売らざるを得ない異常状態。業界的には定額制限界の問題もある。

何が残るんでしょうか。

英会話スクール体験レッスンで確認すべきこと

先のエントリの続き。
3校回って体験レッスンで質問することが確立したのでメモしておく。

  • コースの種類と違い
    • 期間
    • マンツーマン、グループ、ビジネス、一般英会話
    • レベルアップしていった場合のパス
  • 料金
    • 1回あたりいくらか
    • 職業訓練制度
    • キャンペーン
    • 会社の法人契約
      • その場合必要な書類は
    • 途中でやめた場合の返金
    • クレジットカード使えるか
    • クーリングオフ
    • 破たんした場合
  • 予約
    • どうやって予約するのか
    • とりやすさ
    • 時間の幅 (朝、晩、休日)
    • いつが混むか
    • 変更のしやすさ
    • 講師の指定
    • 違う教室の指定
    • キャンセルの場合の料金
    • 遅刻と欠席
  • 講師
    • 人数 (そこの校舎の規模)
    • バックグラウンド
    • 委託?社員?
    • 入れ替わり
    • 資格の有無
    • 人気講師とそうでない講師
  • 授業
    • 授業の録音が可能か
    • 前回の授業からの引き継ぎ・フィードバックは?
    • レベルアップの仕組み
    • 英語のちょっとした質問(writing の添削など)は可能?
    • 仕事の内容に関係する場合の守秘義務は?
    • 授業の中で CD を聞くだけとかある? (→ それは家でよいので)
    • 同じことを繰り返しできるようになるまでやるスタイル? (→ それは家でよいので)
    • 予習が必要?その場合次何をやるのか事前にわかる仕組み?
  • 教材
    • 授業で使う教材
    • 授業で使わない教材の有無 (→いらない)
  • オンラインレッスンは?
  • 通常コース以外のイベントとかその料金とか
  • TOEIC の受験
  • 他社と比較しているが他社に比べてアピールポイントはどこか
  • 授業中に PC とか使って web で表現確認したりする?

英会話スクール体験レッスン比較 (ベルリッツ/GABA/イングリッシュビレッジ)

常日頃もう一段階、できればもう二段階くらいなんとか英語がうまくなれないものか思っていたので、英会話スクールの体験レッスンを3校物色してみた。行ったのは

私の英会話スクール経験としては以前 NOVA に通った経験があり、ちょうど NOVA の破たんに巻き込まれて何十万円か損した一人。当時との違いは Skype で1回数百円でレッスンが受けれる時代になっているということ。高い金を出してしかもスクールの営業時間に合わせて通うことにどれくらいの価値があるのかというのも感じていたことの一つ。もちろんカメラ越しの会話とフェイスツーフェイスの会話が全然違うことは仕事でいやというほど感じているが。

趣味の一つとして楽しく続けるのならグループレッスンもありだと思うが、単に英語力向上のためと割り切った場合はマンツーマンレッスンがよいと思う。よって上記3校を選らんだ。ほかにも中堅・小規模含めればいくらでもあると思うが下記のサイトを参考にした。English Village は知らかったがこのサイトで知って行ってみた。

どんなスクールでも講師の質にはばらつきがあるし当然合う合わないの相性があるが、体験レッスンは比較的いい先生が当たることは知っていた。

Berlitz は質は高いが値段も高いことで有名。ちょうど季節がらキャンペーンで割引きをしているが3つの中では一番高かった。教育訓練給付金を使っても1レッスン7000円強。レッスンの内容は非常にオーソドックスという印象。テキストがあってロールプレイを中心に何回も繰り返す。特徴は会社として教え方を確立していることだと感じた。ベルリッツメソッドというらしい。日本にいて英語を教える講師を大量に雇うというのはよく考えると難しい。英語を話せる人を雇うのとはちょっと異なる。教えるのがうまくない人もいる。そのばらつきをなくすために会社として共通の教え方を浸透させど、最低ラインを保証しているのが一番の特徴だと強く感じた。講師は指名できないがはずれが無いように会社が努力している。教室もきれいで CD や教材、広告費などもお金がかかっている。

GABA は値段の面では Berlitz とよく似たところ。ちょっと安いくらい。お金がかかっていて、いらっしゃいませお客様という丁寧な雰囲気は Berlitz と同じ。ただここの特徴はシステム化が進んでいること。予約はすべてネット経由だし、テキストはあってもその音声は web からダウンロード。余計な CD や本がついてこないことには共感が持てる*1。ネットにつながった PC が目の前にあり、この表現がどう使われているかを google の検索結果みて、実際こんな感じで使われているよというのも時代に合っている。スマホ持っていたら授業を録音しなよという雰囲気。あとは講師を指名できることが Berlitz との一番の違いだろうか。ただネットによると講師が選択できるということはいい講師はすぐに埋まるということらしい。Berlitz もそうだが1レッスン40分って短いよな。

English Village は何と言ってもマンツーマンなのに圧倒的に価格が安いこと。1レッスン2100円。体験レッスンを受けた限りは決して講師が悪いわけではない思う。ただシステムにはお金が全くかかっていない。予約は電話で紙ベースで管理していたし、講師も必要最低限の数しかおらず、どの時間に行きたいかというよりも、どの時間が空いているか隙間を狙っていかないとダメのようだった。明確なビジネス英語コースとかを設けているわけでもなくテキストも購入はオプション。カリキュラムに沿った内容を求めておらず、自分でネタを持ち込んでそれについて話し、そこで間違いを指摘してもらうという自主的な利用ができれば全然よいと感じた。一括払いではなく10回分ずつ購入すればよいという営業スタイルも良心的。レッスン時間も40分はあくまで目安で60分にしたければそう予約すればよいらしい。トータル時間に意味がありそれを毎回消費していき足りなくなったら追加という感じ。

ただ通うだけで英語が上達するわけではないこと*2は知っているので、行くのならいかにツールとして利用するかだと思う。お金を払うとやる気がするし、きっかけがあると勉強するというのが最大のメリットだろう。フェースツーフェースのやりとりが Skype 英会話とはやはり異なるだろうというのは分かったけど、その違いに10倍出すかについてはまだ迷いがある。

*1:NOVA の時はずっと先のテキストまで買わされた

*2:外国人と話すすことには慣れる。でも行くだけだとそれだけ。

なぜインドが来ると思うのか

今後インドが日本を抜くくらい経済成長する理由として、インド人は賢いから、0を発見した国で数学に強いから、人口が多いから、人件費が安いから、英語が準公用語でグローバル進出に有利だから、ソフトウェア産業が発達しているから、などいろいろ聞いたことはあるが、どれもきっとその通りで否定はしないものの、大きな声で言うほど特別な理屈じゃないというか、なんかいまいちだった。

そんな中、

は、モバイル送金・金融の記事の内容はもちろんのこと

未発達の市場と最新の技術。この二律背反的な要素を兼ね備えている数少ない国が、インドである。

という理由は非常に腹に落ちた。今後はこれ使おう。

震災から一年

あれからもう一年。まだ一年。ちょうどいまごろ徒歩で帰宅していたころだろうか。幸いなことに直接的な被害は受けなかったけど不安な日々が続いた一年前。まだお腹の中にいた子供はずいぶん大きくなりました。ありがとう。明日で10カ月です。